失敗しない、マンションリフォーム・リノベーションのために。
【マンションリフォームの注意点:音・振動】について、アドバイスしています。
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マンションで問題となる音には伝わり方によって、主に空気音(空気伝達音)と固体音(衝撃音)の2つの種類があります。
★固体音(衝撃音)
上階の歩行音などが衝撃となり、上階の床や内壁などの固体を伝わって聞こえてくる音で、重量衝撃音と軽量衝撃音の2タイプがあります。
・重量床衝撃音:重いものが落下した時や子供が飛び跳ねたりする時に発生する、ズシンやドンなど振動を伴った音
・軽量床衝撃音:スプーンなど小さいものを落とした時に発生する、コツンとい軽くて硬い音
マンショントラブルの原因となるのは、主に衝撃音です。
古いマンションでは隣との壁の厚みが薄かったり、床の防音性能が低かったり、コンクリートスラブ(下地のコンクリート)の厚みが薄いことがあります。
スケルトンリフォームやリノベーションなどをお考えの方は、防音や防振についても検討される事をおすすめします。
建築物の遮音性能の評価方法としてJISで「L等級」が設けられています。上の階で生じた床衝撃音が、床や躯体から下の階に伝わる事で、下の階でどの程度の音に聞こえるかを基準として決められ、防音性能はLL-45など「推定L等級」と呼ばれる方法で表示されます。L値は数字が小さいほど、遮音性能が良くなります。
リフォーム・リノベーションをする際に、内装を構成する建築建材によって、床・壁・天井・窓から音が伝わりにくくすることができます。
★ 床
●スラブ(コンクリート床)にフローリング材を直接張る場合は階下に音が伝わりやすくなるので、注意が必要です。
・遮音性のあるフローリング(ΔL等級の大きいフローリング)を張る
・衝撃を和らげる効果のある緩衝材を敷いてからフローリングを張る
●二重床にする
床を二重構造にする事で振動がスラブに伝わる衝撃を弱め、音が階下に伝わるのを防ぎます。コンクリート床とフローリング材の間に緩衝材(防振ゴムシートなど)を敷けば、より効果が高まります。
二重床にすると床が上がるため、天井高が低くなりますが、床と床の間で給排水管・ガス管・電気配線を通すことが出来るので、間取りの変更や水回りの移設を伴うリフォームにも柔軟に対応できます。
管理規約や細則で床の仕様を定めているマンションもあります。
必ず事前に管理組合に確認しましょう。
★ 窓
外部サッシの内側に【二重サッシ】を取り付ける方法があります。
音や振動はリフォーム工事で対応するだけでなく、暮らしの中でも
・壁際に音の発信元を置かない
・洗濯機や椅子の下に「防振マット」を敷く
・子供が特に動き回るリビングや子供部屋に防音カーペットを敷く
・音が聞こえやすい夜間には厚手のカーテンを閉める など
手軽に防音対策ができる方法がありますので、生活スタイルや家族構成等にあわせて、無理のない範囲で組み合わせて対策しましょう。
どんなに音が漏れないように対策をしても、音がまったく下階に漏れないということはありません。
古いマンションに付加価値をつけて、新しいコンセプトで大胆にリフォーム・リノベーションしてみませんか。
大阪の無二建築設計事務所は、今まで多くのリフォームや住宅設計に携わってきた実績と、建築家ならではのセンスとデザイン力で、お客様の暮らしと感性にそったリフォームを提案します。